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2025年11月18日 伝道者の書8章

  • hccnichigo
  • 22 時間前
  • 読了時間: 3分

『すべては神のみわざ』


 ヨブ記、箴言、雅歌、伝道者の書は、そろって知恵文学と言われる。本物の知恵は何かという、核心を様々な方法で追求しているから、知恵文学なのだと思われます。この8章では、すべては虚しい、空の空と表現している著者、ソロモンが、徐々に知恵の核心に近づいて行きます。17節「すべては神のみわざと分かった。人は日の下で行われるみわざを見極めることはできない。人は労苦して捜し求めても、見出すことはない。知恵のある者が知っていると思っても、見極めることはできない。」人生の栄華を極めた、ソロモン王が至ったのは、すべては神のみわざであるという知恵でありました。


 私たちは往々にして、キリスト教一辺倒になってしまいますが、日本はまだまだ仏教中心ですね。そして仏教の中でも特に、浄土真宗本願寺派は792万人、真宗大谷派は791万人、浄土宗は602万人、そして他の仏教宗派を合わせると実に、日本の人口の7割近くが、実際に信じているかは別にして、仏教徒となります。浄土宗の開祖、岡山の武士の子として生まれた、法然上人が、1212年2月27日、亡くなる二日前に、一枚起請文(きしょうもん)を書いているのですが、要約すると ”いくら学問をして、念の心を悟った念仏にあらず、往生極楽のために、ただ単に、南阿弥陀仏と、疑いなく往生すると思い定めて、称えることだ。” それまで神学を極めるべきとの考えから、単に南無阿弥陀仏を称えるだけとの教えに、庶民は歓迎して信徒になったのです。 これは、私たちの信じて救われる、祈りに通じているのです。しかしながら、決定的な浄土宗とクリスチャンの違いは、誰に対して祈るのかという点ではないでしょうか。私たちは、創造主たる父なる神に対して、神の御子、ナザレ村のヨシュア(イエス)の名によって祈ります。はっきりとした目標、人としてこの世に来られた主イエスのことを、見てはいませんが、彼の行いを呼んで、心で聴いて、実際に会ったように、生きておられる神を信じています。ここに違いがあるのです。


 イエス・キリストが救い主であることを信じるのが、キリスト教であり、それを伝えるのが伝道、そして、なぜイエスが神の子、人の子かを学ぶのが、聖書の学びです。この伝道者の書には、イエスの名前こそ、出てきてはいませんが、すべては神のみわざと理解する知恵は、著者ソロモンに神から与えられたのです。 12〜13節「悪を百回行っても、罪人は長生きしている。しかし、私は、神を恐れる者が 神の御前で恐れ、幸せであることを知っている。 悪しき者には幸せがない。その生涯を影のように長くすることはできない。彼らが神の御前で恐れないからだ。」すべての営みには時とさばきがある、罪による死、そして神の御座の前でのさばき、これも知恵によって理解したことでしょう。


祈り

どうか私たちが、自信をもってイエスが唯一の救い主であることを、まだ主イエスを知らない方々へ伝えることができますように、私たちの信仰を強めてください。力を与えて下さい。 アーメン

文:森 宗孝


 
 
 

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