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2023年5月20日 創世記 3章

『いのちの木』


 エバとアダムが禁じられた木の実を食べてしまう、有名な聖書箇所が3章だ。神さまは2章で、エデンの園の中央に、「いのちの木」と「善悪の知識の木」を生えさせた。中央に、ということは2本はどちらも特別な木であったのだろう。そしてアダムに、園のどの木からでも食べて良いが、善悪の知識の木からは食べてはならないと命じた。

 しかし禁断の木の実をエバが先に食べ、夫にも与えてアダムも食べてしまった。

 善悪の知識の木は、なぜ食べてはいけなかったのか? 

「神のようになって善悪を知る者となる」(5節抜粋)からだ。神さまの御心に従わないで、まるで自分が神のように傲慢になってしまうからだ。


 神さまは2本の特別な木のうち、本当は「いのちの木」を食べることを期待されていた。

 聖書には「いのち」ということばが深い意味でたびたび使われている。折に触れ、黙想したいキーワードだ。

「まことにこの方こそあなたのいのちであり、あなたの日々は長く続く。」(申30:20抜粋)

「この方にはいのちがあった。このいのちは人の光であった。」(ヨハネ1:4)

「イエスは言われた。「わたしがいのちのパンです。」」(ヨハネ6:35抜粋)

「御使いはまた、水晶のように輝く、いのちの水の川を私に見せた。こちら側にも、あちら側にも、十二の実をならせるいのちの木があって、毎月一つの実を結んでいた。その木の葉は諸国の民を癒した。」(黙22:1、2抜粋)


「いのち」は生命科学的な意味だけでなく、神さまを愛し、従い、神さまの御心に生きることを指す。いのちを養うのは神さまとの交わりで、イエスさまは永遠のいのちそのものだ。

 創世記のはじめで、神さまはご自分が造ったすべてのものは非常に良かった、とある(1:31)。神さまは人が「いのち」=神の愛を選ぶことで、この世界を完成させようとした。だけどエバとアダムは「いのちの木」ではなく、「善悪の知識の木」を選んでしまった。

 結果、世界に罪が入り込んだ。二人は罪の押し付け合いをして、愛に隔たりができてしまった。

 もし、二人のうちのどちらかが、誘惑に負けず、神の愛に生きる「いのちの木」を食べたならば、世界は全く違ったものになっただろう。

 そして神さまは喜んで「次は善悪の知識の木を与えよう。これを用いて、世界を平和に管理しなさい。人と人との愛を増し加えなさい。」と言ってくださったはずだと思う。

 でも悔い改めに遅すぎるということはない。


 アダムという名前の意味は、「人間」なのだそうだ。だから「いのちの木」を選ぶか、「善悪の知識の木」を選ぶかは、今現在の私たちにも問われ続けている二択だ。どんな時も、いのちの木を選べますように。

 そして、私たちがアダムとエバのように御顔を避けて隠れていたとしても、神さまは「あなたはどこにいるのか。」(9節抜粋)と、訊ね探してくださる。連れ戻してくださる。罪人を救うために、神さまもエデンの園の外に出られたのだ。

 福音の愛はこれほどにこんこんと惜しみない。感謝して、イエスさまのお名前で祈ります。アーメン


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