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2023年4月17日 ゼカリヤ書6章

『天の四方の風』 アイゾン直子


 ゼカリヤが見た幻についての記述は、今章で最後となります。それら幻は、当時諸外国からの迫害に恐れる民たちを励ましました。優先すべき神殿再建工事を中断していた彼らに対して、恐れないで神殿を建てよ、主は必ずイスラエルを守られる、とゼカリヤは励ましたのです。ゼカリヤが見た幻は全部で8つあり、彼はそれらを一晩で見たというのですから、驚きです。

 今章の幻は、4台の戦車でした。それら戦車にはそれぞれ色の異なる馬が描かれていましたが、それらの馬はゼカリヤ書第1章の、赤い馬に乗った人(1:8‐10)のところでも登場しています。ゼカリヤが最初に見た赤い馬や、その他の馬の意味について御使いは「これらは、地を行き巡るために主が遣わされた者たちだ」と答えています(1:10)。そして今章においても、戦車に繋がれた色の違う馬たちの意味について御使いは「これらは天の四方の風だ。全地の主の前に立った後に、出て行くことになる。そのうちの黒い馬は北の地へ出て行き、斑毛の馬は南の地へ出て行く」と答えています(6:1‐6)。   


 ゼカリヤが見た色の違う馬たちは「天の四方の風」と呼ばれています。風という表現は、ユダヤ人にとって非常に馴染みのある表現だそうです。詩篇にも「風をご自分の使いとし」(104:4)「みことばを行う激しい風よ」(148:8)という表現があるように、風は主のみ使いという意味があるそうです。主はこれらの馬に、主に代わって地を駆け巡ることを許されました。つまり、神の民を迫害する者たち全てに、神のさばきが下されるという預言がイスラエルの民に与えられたのです。

 ここでの風はさばきを意味していますが、私は風というと、主の風を思いました。嵐のような窓ガラスやドアを突き破ってでも入ろうとする風ではなく、開けた窓から入って来る肌に心地よい風です。「天の四方の風」とは、解釈的にはさばきの風ですが、私は主の愛の風を想像しました。そしてそれを届ける者になりたいと思いました。みことばが、さばきの風ではなく、心地よい風となって多くの人に届くよう祈り、また、行動する者でありたいと思いました。


 祈り:愛する天のお父さま。福音の風がすべての人の心に届きますように。イエスさまの香りを届ける柔らかい風となれますように。さばきの風ではなく、愛の風を届ける者となれますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン


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