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2023年8月25日 出エジプト記28章

「あなたの兄弟アロンとその子、すなわち、アロンとその子のナダブとアビフ、エルアザルとイタマルを、あなたのそばに近づけ、祭司としてわたしに仕えさせよ。また、あなたの兄弟アロンのために、栄光と美を表わす装束を作れ。」(28:1、2)


 出エジプト記28章では、神がモーセに命じられた二つのことが記されています。


 一つはモーセが兄アロンとその息子たちを聖別して祭司に任命すること(2:1)、そして二つ目は祭司アロンが祭司として幕屋における聖なる奉仕を果たすために、モーセは彼のために「栄光と美を表わす聖なる」(28:2)装束をそなえる必要があることです。


 旧約時代、祭司は非常に大切な宗教的また社会的地位にありました。祭司は神と人との間を取り持つ仲介者でした。彼は人々に代わって神の前に出て、いけにえを捧げ、人々の罪のための贖いをしました。また神の前に出て、人々のためにとりなしの祈りもしました。


 祭司は神の前にイスラエルの民の代表役も務めました。そのために、神は、モーセに祭司の装束を作るための処方箋を、こんなにも詳細に告げる必要があるのかなと言いたくなるくらい細かく説明しておられます。


 それで明確にわかることは、祭司の装束の至る部分において、イスラエルの12部族の名前が刻み込まれていることです。例えば、祭司が身に着けているエポデの肩当に付けられた二つの縞めのうに、そして、胸当ての宝石にも。それらはイスラエルの子らのさばきを、その胸に載せるためでした。


 それは、イスラエルの民の一人一人の名前が象徴的に刻み込まれていることは、祭司は民の代表として幕屋に入り、人々の罪の贖いをすることが祭司の大事な働きの一つであったことを示しています。(28:29,30) 


 イエス様も私たち一人一人の罪の贖いをするための大祭司として天から送られて来られました。これら祭司アロンの役割やその装束のことを読んだ後、へブル人への手紙の7章、8章を読むと、神様が私たちに送って下さったイエス様は、旧約の祭司よりも、最高に素晴らしい大祭司であることが分かります。へブル書がユダヤ人クリスチャンに向けて書かれたことを思う時、イエス様は、出エジプト記28章に記述されているモーセの契約の下で努める祭司役とは完全に違っていること、またイエス様は神との新しい契約のもとで、大祭司の役割をつとめておられることを、ユダヤ人クリスチャンたちに教えようとしている目的が明瞭になります。それは私たちにも明瞭に理解できます。


 更に、時代を通じて多くの人が祭司となりました。それは彼らが皆人間であり、命には限界があるからです。しかしイエス様は永遠に存在されるので、変わることのない祭司の務めを永遠に努めておられます。ご自分を通して神に近づく人々のためにとりなしをして、誰でも、いつまでも完全に救うことがおできになります。(へブル7:23~26)


「また、このようにきよく、悪も汚れもなく、罪人から離れ、また、天よりも高くされた大祭司こそ、私たちにとってまさに必要な方です。ほかの大祭司たちとは違い、キリストには、まず自分の罪のために、その次に、民の罪のために毎日いけにえをささげる必要はありません。というのは、キリストは自分自身をささげ、ただ一度でこのことを成し遂げられたからです。」(へブル7:26,27)


 祭司の肩当てにイスラエルの12部族の名が示されていることもまた興味あることだと思います。それは、イスラエルのすべての個人の名が象徴的に示されていることを意味するものだと思います。それは祭司アロンだけでなく、後の祭司が聖所に入る時はイスラエルの民すべてを肩に載せて入るということだと思います。


 それはイエス様の失われた子羊のたとえ話を思い出させます。羊飼いが迷い出た子羊を捜し当てた時、彼はその子羊を担いで帰って来ました。(ルカ15:5,6)


 同じように、イエス様はさ迷える私たちを、肩に担いでいてくださるのです。私たちはいつもその肩から落ちそうになります、それでも、大祭司イエス様はもう一度担ぎなおし、その愛と恵によって天国に至るまで導いて下さいます。


 祈り:愛する天のお父様、今日の祭司のお話を感謝します。旧約時代の祭司と違い、イエス様という聖なる完全な永遠の大祭司を私たちのために送って下さり感謝です。この大祭司を知れば、全てのことを任せきりにできることを多くの方々が知るようになるように、わたしたちの努力をお導き下さい。イエス様の御名によってお祈りいたします、アーメン。

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