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2024年4月18日 ルツ記1章

 今日からルツ記に入る。ルツ記といえば、フランスの画家ミレーの代表作「落穂拾い」が思いだされる。旧約聖書の中で最も短い4章からなる書物で、神の深い憐みと慰めのメッセージが込められている。そして、このルツとボアズの子孫として生まれたのがダビデ王、そして、主イエスである。 ルツ記は、血生臭い戦いの士師記から一変して心が温まってくるような物語の背景が述べられている。


 1章では、姑であるナオミが夫と二人の息子たちを亡くして、ベツレヘムの地に帰るまでの出来事が記されている。ナオミは二人の嫁たちのことを思って、それぞれの母のもとへ帰り、新しい夫の家で安らかに暮らせるようにと祈るのである。なんと心優しい姑さんでしょうか。一人の嫁であるオルパは姑に別れの口づけをして出て行った。しかしもう一人の嫁であるルツは、16節(抜粋)で「あなたの民は私の民、あなたの神は私の神です。」と姑に言ったのである。そこまで言われたら、さすがのナオミも同意せずにはおられなかったでしょう。ルツの真剣な姑への愛とまた、ナオミの家族が信じている神が真のものであることにルツの心が動かされたと思います。そのような姑と嫁の関係は女性が理想とするものではないかと思います。そして、そういう関係になれるには、お互いが真の神をもつということではないでしょうか。


 「私は出て行くときは満ち足りていましたが、主は私を素手で帰されました。どうして私をナオミと呼ぶのですか。主が私を卑しくし、全能者が私を辛い目にあわせられたというのに。」21節のナオミの御言葉に心がとまった。


 愛する夫と二人の子どもたちを亡くすという深い悲しみ、そしてこれから生きていくうえでの何の保障もない不安な気持ちがそう言わせたのでしょう。愛する者を失うということがどれほど辛い試練であるか。ナオミの気持ちが手にとるように伝わってくる思いです。だが、主は、コリント人への手紙 第一の10:13で語っています。


「神は真実な方です。あなたがたを耐えられない試練にあわせることはなさいません。むしろ、耐えられるように、試練とともに脱出の道も備えていてくださいます。」10:13(抜粋)



 愛する天の父なる神さま。思いがけない試練にあったときに、私たちは見放されたと落胆します。不安になる時があります。そのようなときには、特別に主に愛されているから平安な気持ちになれるという強い確信をもてますように導いてください。感謝して主イエス・キリストの御名によってお祈りします。アーメン


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