『私に与えてください』
14章から21章にかけては、ヨルダン川西側の土地分配を9部族半に行う記事が書かれています。ヨシュアは、主がモーセを通して、九部族と半部族について命じられたとおりに土地を割り当てますが(2節)、ユダ族であり、ケナズ人エフンネの子カレブが大胆にヨシュアの前に進み出て、自分に与えられている権利を主張します。
カレブは、ヨシュアに向かって、「ご覧ください。イスラエルが荒野を歩んでいたときに、主がこのことばをモーセに語って以来四十五年、主は語られたとおりに私を生かしてくださいました。今日、私は八十五歳です。モーセが私を遣わした日と同様に、今も私は壮健です。私の今の力はあの時の力と変わらず、戦争にも日常の出入りにも耐えうるものです。
今、主があの日に語られたこの山地を、私に与えてください。そこにアナク人がいて城壁のある大きな町々があることは、あの日あなたも聞いていることです。しかし主が私とともにいてくだされば、主が約束されたように、私は彼らを追い払うことができます。」と述べ(10~12節)、大胆に自分の受け継ぐべき土地の分配を求めました。その時カレブは40歳でした。その時から、カレブは変わることなく主の導きを信じて黙々と主に従い続けて45年間この日が来るのを待ちました。
カレブは、「私は私の神、主に従い通しました。」(8節)、とはっきり主張できるほどに、主に従い続けてきました。土地の授与は主の約束に基づき実行されたようですが、それは決して自明なことではなく、土地を受領するために応じた者たちの真実と従順が前提になっていたそうです。真実と従順を欠くならば、分配される土地は再び取り上げられることも起こります。「このようにして、ヘブロンはケナズ人エフンネの子カレブの相続地となった。 今日もそうである。彼がイスラエルの神、主に従い通したからである」(14節)。
カナンは神の国の型です。新約時代を生きるわたしたちにとって、神の国には、イエス・キリストへの信仰を通して入ることができます。神の国は、肉の原理によらず、聖霊の導きにより、その導きに明け渡し歩む無垢な信仰者に備えられています。主を待ち望み、主の約束を信じ、その約束されたものを、「私に与えてください」と大胆に表明する信仰をカレブから学びたいと思います。主は従い通すものに恵み深くその愛を示されます。
主の祈り:カレブのような強い信仰を持ち続けたいと切に願います。どうか日々の祈りを通してあなたの声を聞くことができますように、又、聖霊様を通してあなたの御言葉のように日々行動できますように、あなたがいつもそばにいて下さることを確信し感謝して、祈ります。アーメン
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