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2020年10月12日ディボーション

サムエル記 第一 1章

「ハンナの祈り 神聞きたもう」


語られたこと

 サムエル記は預言者サムエル、サウル、ダビデの時代を記した書物である。士師がイスラエルの民の指導者だった時代から王政へと移り変わっていく様子が描かれている。そんな大革命の時に神への祈りによって与えられたサムエルの誕生物語がこの1章である。

この中で、「あなたはハンナか?それともペニンナか?」と問われた。

 人が自分より上手く何かを行なっている時に、肉の心は妬み、嫉みが起こる。創世記4章のカインとアベルがその最初の物語である。そして、同じく創世記16章にはサライとハガルの物語。この物語はハンナとペニンナの話に似ている。

 肉の心をもち、人にそれをあらわにするような者にも等しく神は祝福を与える。しかし、神の計画のうちに耐え忍び、待ち続け祈った者にはより多くの恵を与えることを神様は語ってくださっている。エジプトを出て40年間かかって約束の地にたどり着いたイスラエルの民は嗣業の地を全部族に与えられた。先の見えない時を耐え忍んだからこそ得られた大きな神の恵。

 壮大な時の長さを持って主が私たちに見せる、与える恵の大きさをここで感じる。現代の私たちもそんな時の中にいるのかもしれない。そんな時、私はハンナのようでありたいと思った。悲しい、苦しい、辛い、寂しい、そんな思いをハンナは神様に祈り続けていたのであろう。そこに、テモテへの手紙第一でパウロによって語られる敬虔な者の姿を見ることが出来る。

 また彼女を支えるエルカナも正しい人であった。昔のイスラエルでは不妊の女は呪われた者として軽蔑されていた。しかし彼は長年ハンナを愛し続けたのである。「主に願って得た子どもなので、その名をサムエル(その名は神)と名付けた。」(新協同訳)斯くありたいと思った。


祈り

 天の父なる神様。今朝も、あなたが私の心に語りかけ、肉によるのではなく、あなたに鍛えられている霊で物事を見ることに気づかされました。ありがとうございます。私は心弱く、心がすぐに折れてしまいます。どうぞ、私がハンナのように祈る時、いつもそばにいて下さい。導いてください。語ってください。あなたの御言葉を切に求めます。このささやかな祈り、主イエスキリストの御名によって御前にお捧げいたします。アーメン。

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