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2025年3月8日 ヨブ記4章

  • hccnichigo
  • 3月8日
  • 読了時間: 2分

 ヨブは想像を絶する苦しみの中にありました。財産を失い(ヨブ記1:13-17)、子どもたちを失い(ヨブ記1:18-19)、さらに身体には重い病が襲いかかりました(ヨブ記2:7-8)。まさに三重苦ともいえる状況です。そんな中でヨブにエリファズが口を開きます。しかし、その言葉はヨブを慰めるどころか、さらに心を痛めるものでした。


  エリファズは「さあ、思い出せ。だれか、潔白なのに滅びた者があるか。どこに、真っ直ぐなのに絶たれた者があるか。」(7節)と、ヨブの苦しみの原因が彼自身の罪にあるのではないかと問います。そして「私の見てきたところでは、不法を耕して害悪を蒔く者が、自らそれらを刈り取るのだ。」(8節)というエリファズの考えから、苦しみは何かしらの報いだと結論づけました。


 ヨブのように、心の葛藤や信仰の試練は私たちの日々の生活の中にもあります。辛い時、すでに弱っている心に「あなたが悪いのでは?」と言われたら、どれほど傷つくでしょうか。時には慰めのつもりでかけられた言葉が、相手の心に深い傷を残してしまうことがあります。エリファズの言葉は、まさに「傷口に塩を塗る」ようなものでした。


例えば、


「あなたのためを思って言うけど、もっと努力すればよかったんじゃない?」


「信仰があるなら、こんなことで落ち込まないはず。」


「神様は正しいから、きっとあなたに何か問題や理由があるんだよ。」


 こういった言葉は、良かれと思い励ましのつもりでも、苦しむ人をさらに傷つけてしまうことがあ ります。

 苦しんでいる人に対して、正しさを押し付けるのではなく、ただ共にいること、それが神さまの愛を伝える方法の一つなのかと思います。


 もし自分がヨブの立場だったらどうでしょうか。財産も家族も健康も失い、友人からは責められる。私なら打ちのめされて、神さまを慕い続けることができるかどうかわかりません。しかし、ヨブはその中でも神さまを求め続けました。私たちも、どんなに辛い時でも神さまに心を向けることができるように祈り求めたいものです。


愛する天のお父さま 試練の中であなたを信じ続ける力をください。また、苦しんでいる人に対して、自分の考えを押し付けるのではなく、寄り添い、愛をもって支えることができるように導いてください。私の言葉が人を傷つけるものではなく、励ましと慰めとなるように、あなたの知恵を与えてください。

 イエス キリストの御名によってお祈りいたします。アーメン


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