『恐れることなく』
城壁再建工事を妨害する者たちが形を変えてネヘミヤを脅し、恐れによって工事を中断させるように企てますが、ネヘミヤは屈することなく工事を継続し、城壁再建を完成させたいきさつがこの章には記載されています。こうして、城壁は52日かかって、エルルの月の25日に完成したとあります (15節)。
サマリヤの総督サンバラトはネヘミヤに4回使者を遣わし、会いたいと申し出ました(4節)。それは会ってネヘミヤを殺すというたくらみであり、ネヘミヤはこれを見抜き、拒みます。
5回目は、使者によって手紙がもたらされました(5節)。そこには、ネヘミヤがユダの王になろうとしており、ペルシャに対して反逆を企てているとの噂が諸国に広まり、ペルシャ王の元に届こうとしていると書かれていました。この噂がペルシャ王に届けば、ネヘミヤは反逆者として殺されるに違いないと脅しています。
サンバラトに買収された職業預言者シェマヤは、ネヘミヤに、あなたを殺す者があなたの所に行くから逃げなさい、神殿に行き聖所に隠れなさいと告げます(10節)。聖所は祭司だけが入ることができる場所で、ネヘミヤがそこに入れば、聖所を汚したとして、罪に問われます。勿論、ネヘミヤはそれを拒みます。ネヘミヤに対する脅しが繰り返されます。
恐れは、信仰を貫抜こうとする時の妨げとなります。そして私たち人間は恐れに弱いものです。ネヘミヤは「ああ、今、どうか私を力づけてください。」と祈ります(9節)。「恐れるな」と語ってくれるのは神だけです。ネヘミヤは、困難があればその問題を神の前に差し出し、神の支持を待ちました。ゲッセマネのイエス様が祈られたように、『アバ、父よ、あなたは何でもおできになります。どうか、この盃をわたしから取り去ってください。しかし、わたしの望むことではなく、あなたがお望みになることが行われますように。』(マルコ14:36)
主への祈り:天の父なる神様、恐れは私たちを萎縮させ、私たちは、悪魔の誘惑にそそのかされてしまいそうになります。自分の思いわずらいを、いっさい神に委ねます。聖霊様、どうか私たちを顧みて、全てを神に委ねられますよう助けてください。今日の御言葉を感謝して祈ります。 アーメン
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