「しかし祭司は言った。『ここでわれわれは、神の前に出ましょう。』」(36)
イスラエルは、ペリシテ人の大群を前にして絶体絶命の危機にありましたが、サウル王の息子ヨナタンの活躍により奇跡的な大勝利を収めました。
さらサウル王は、敗走したペリシテ軍を追いかけて行こうとするのですが、一人の祭司が「ここでわれわれは、神の前に出ましょう。」と待ったをかけたのです。
結果、追走はしないことになりました。そして後の戦いにおいて、サウル王は連戦連勝で勝ち進むのです。
「ここで、神の前に出る」という「ここで」に心が止まります。サウル王にしてみたら、ペリシテ軍を打ち滅ぼす千載一遇のチャンスと思ったことでしょう。しかし、その時こそ「神の前に出る」時だったのです。
「神と共に深呼吸」 最近、深呼吸を心がけています。焦ったり、追い立てられたり、ペースが乱れているときは、呼吸がとても浅く速くなっているのが自分でも分かります。そんな時に、深呼吸して自分を取り戻すのです。そして神の呼吸と合わせるのです。
イエスさまは、「あなたがたも、わたしのくびきを負って、わたしから学びなさい。そうすれば、たましいに安らぎを得ます。」(マタイ11:29)と言われました。
くびきは、2頭の牛をつなぐ一枚の板です。畑を耕すのに2頭分の力を発揮するためです。もし二頭のペースが合わなければどうにもなりません。運動会の二人三脚のイメージです。呼吸を合わせ、ペースを合わせ、いちに、いちにと歩きます。
私の深呼吸は、共にくびきを負って歩んでいてくださるイエスの呼吸に自分の呼吸を合わせることなのです。
サウル王は、おそらく呼吸が速くなっていたのでしょう。今しかチャンスはないと焦っていたことでしょう。しかし「ここで」こそ、神の前に出て、神の御心を確認することが大切なことでした。
天の父なる神さま
あなたの御前に出るタイミングを逃すことがありませんように。先走る時にこそ、深呼吸して、あなたの御心を求めることができますように。そのようなあなたを求める心を与えてください。
主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン
文:関真士
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