『相続地』
この18章に出てくる場所、シロはエルサレムから北に約50キロ、荒野から約束の地に来てから、このイスラエルの地理的に中心となったシロに幕屋が建てられ、およそ200年間、エルサレムに移る前の宗教的、政治的な中心となった場所である。ここでイスラエル部族の相続地が割り当てられていない7部族に、くじ引きで、その地が与えられていった。
特にこの章では、ベニヤミン部族の土地がユダ族とヨセフ族(ヨセフの息子たち、エフライム族とマナセ族をまとめてヨセフ族と呼んでいる)の間に与えられた。このベニヤミン族はユダ族と共に、やがて南ユダ王国となって行くのですが、このベニヤミン族から生まれてくる者たちの中には、サウル王がいます、エステル記のエステルとモルデカイもこの種族から、創世記49章27節には、勇士になる部族として預言されていますが、新約聖書時代になって、使徒パウロも、私はベニヤミン族の出身だと、誇りを持って話されています。確かに彼らは、この世の勇士として生きた者たちでした。
このベニヤミン族の土地に、その時はエブス人の住むエルサレムがあるのです。その南はユダ族の土地、ダビデの町やベツラヘム、もっと南にはヘブロンがあり、ネゲブ砂漠の荒野へ連なっています。
参考までに、民数記によると第一回目の人口調査では、イスラエル民族の20歳以上の男子の数は60万3千人、そのうちベニヤミン族は3万5千4百人、ユダ族が7万4千6百人となっています。
さて、現在のイスラエルは、市民がそれぞれどの部族に属していたのかも記録が無く、解りませんし、神がモーセに約束された場所が今のイスラエルには与えられていない状況ですね。果たして神の約束は、成就するのでしょうか。必ず神のことばは現実となりますが、聖書の学びでは、この事が起こるのは主イエスの再臨の後に、主イエスが王となって君臨されますので、当然その時には12部族の土地は、その通りに分け与えられる事になるでしょう、しかし再臨の時に、自然災害、様々な被造物、土地の起伏も変わって、現在の地図とは同じ状態ではないのであろうと予想されています。恐らく千年王国で約束の地が与えられてから、その後に天からの新天新地が下ってくることになるのではないでしょうか。
どちらにしても、再臨の時には、このイスラエルの土地、ヨーロッパ大陸とアジア大陸、そしてアフリカ大陸がぶつかり合っている、地球のおへそのような土地が、将来の世界の中心となって行くのです。
祈り
主なる神よ、どうか天にあります、私達にも割り当てられたマンションに住み、主イエスと共に暮らす将来へと導いてくださいますように、祈ります。アーメン
文:森 宗孝
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