2024年1月29日 マタイの福音書10章
- hccnichigo
- 2024年1月29日
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『十二使徒』
貧しい民の姿を見て憐れまれた主イエスは、収穫のための働き手を送ってくださるよう、主に祈りなさいと弟子たちに言われました。そしてその祈りの結果、これまで十二弟子と呼ばれていた彼らは、十二使徒となり、その働きについての指示を受けます。
主は彼らに汚れた霊どもを制する権威を授け、教えと奇跡を行うよう命じます。また宣教の目的や方法、進め方などについても指示し、彼らが会うべき反対や迫害についても語られました。そしてそれら試練を恐れることはないと主は励まされ、彼らの労苦に対する報いを約束してくださいました。イエスは十二使徒たちに、天の御国が近づいたことを宣べ伝えるよう命じ、そしてイエスと同じように病人を癒やし、死人を生き返らせ、皮膚病に冒された者をきよめ、悪霊を追い出すように命じられました。
ここでの使徒たちの奉仕の対象は、イスラエルに限定されているため、そこに書かれてあることをそのまま今の時代に適用することは出来ません。私たちが伝えるべき福音は御国の福音ではなく、主による恵みの福音です。また私たちの宣教には奇跡も伴いません。金銭や身の回りのものなど、生活に必要なものについて使徒たちは持つことを許されませんでしたが、今はきちんと準備しなければいけません。
恵みの時代に生きる私たちがこの章から学ぶことは「何をどう話そうかと心配しなくてもよいのです。話すことは、そのとき与えられるからです」ということだと思います。なぜなら主は「話すのはあなたがたではなく、あなたがたのうちにあって話される、あなたがたの父の御霊です」と言われたからです(19‐20)。つまり、神のための奉仕は聖霊の導きにゆだねるだけでよい、ということです。
私自身これまでいろいろな教会の奉仕に携わり、今もフラワーシップやバイブルスタディの奉仕をしていますが、聖霊の導きを求めていなかった奉仕については、ただ大変だったという思いしか残っていません。特にフラワーシップに関しては、ハワイアンフラを学んだ経験から踊りだけでなく、振り付けも担当していますが、曲選びや振り付けなど聖霊の導きがなかったなら、ここまで続けることは出来なかったと思います。また。「話すのはあなたではなく、あなたのうちにおられる聖霊。話すことはそのときに与えられる」というみことばに支えられていなかったら、キャンドルライトサービス礼拝のご奉仕も出来なかったと思います。
聖書知識も大切ですが、福音をことばだけでなく、行いによって伝えることも大切であることを学びます。使徒たちは福音を宣べ伝えるよう遣わされましたが、同時に病を癒やしたり、悪霊を追い出すといったこともするように命じられました。そしてそれらの奇跡は、主イエスというお方こそが救い主であることを証明したのです。私たちにそのような奇跡を起こす権威は与えられていませんが、他者の心に寄り添うとき、主イエスを証ししているのではと思います。このことから最後に、あるイラン人牧師の証しをご紹介したいと思います。
彼が暴力的に生きていた頃、彼の国はイラン・イラク戦争の真っただ中にありました。皆自分のことで精一杯で、配給された食べ物も奪い合いになる中、配給係だったある男の行動に目が留まります。自分のことしか考えない日常の中で、その男は自分の食べる分さえ惜しまず、他者に与えていました。その行為を不思議に思った彼は「どうしてあなたは他の人とは違うのか」と訊きました。するとその男は彼に「これは私ではなく、私の中におられるイエスのおかげだよ」と言ったそうです。これを聞いたときの彼は、また宗教かと思いましたが、その男のことばが気になって彼が持つ聖書を借りて読んだそうです。そこには人のために十字架に架かれらたイエスのこと、そして更に自分を十字架に付けた人たちの赦しを祈るイエスの姿に出会い、自分を解放してくれるお方はこの方しかいないことが分かったと言います。詳しくは動画をご覧ください(https://vimeopro.com/harvestjapan/tv/video/29480197)。
福音は、行いが伴う時さらにその力を発揮するのだと思いました。福音を伝える手段として良い行いをするのではなく、良い行いの結果、福音が伝わるのだということを学びました。教会の様々なイベントに来ていただくこともよい伝道ですが、信者一人ひとりが日常の中で行う小さな親切が、主の救いを知らない人にとっての奇跡となり、多くの実を結ぶのかもしれないと考えさせられました。
祈り:愛する天のお父さま。聖霊に導かれるままに、福音を伝えることが出来ますように。特に家族への伝道を思います。どうか、主へと続く道の道しるべとして働くことが出来ますよう、用いてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン
文:アイゾン直子
参照:ハーベストタイム・メッセージステーション、e-Sword「KingComment」
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