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2024年1月24日 ネヘミヤ記13章

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 イスラエルの民がバビロン捕囚から約束の地に戻され、これから再出発を始めようとしている時、ネヘミヤの切なる願いは、イスラエルの民が、神に選ばれた民として、その純粋さを保ち、それを自分たちの子孫に受け継がせることでした。


 しかし、この神の民の多くは、イスラエルに戻ってきても、神から頂いたモーセの律法から遠のいていました。29節に「彼らは祭司職を汚し、祭司やレビ人たちの契約を汚したからです。」とあるように、律法を守る一番の主導力となるべき祭司やレビ人たちさえも律法から離れ、神への敬虔さを失っていたようです。それはこの章で記載されている三つの宗教的問題からも察することができます。


 その一つは、エルヤシブという大祭司さえも、総督であったネヘミヤがもうエルサレムには戻ってこないのだろうと予測して、エルサレムの城壁の再建に反対したユダヤ人の敵であるトビヤという人物に、神の宮にあった非常に大切な宝物蔵の部屋をあてがったのです。さらに、レビ人たちは、その分が支給されないので、エルサレムの神性を守る役目を捨てて、それぞれ自分の農地に逃げ去りました。


 二つ目は、安息日に労働をしたり、商売をしたり、中にはあらゆる商品をエルサレムに運んできて、そこで商売をしていました。安息日を守ることより、目先の利益や外交によって、国の繁栄や安全を保持しようとしていたのです。


 三つめは、エズラの宗教改革の中心は異教徒との結婚を排除することにありましたが、数十年も立たないうちに、堅く誓った約束を破っていたのです。そんな結婚から生まれた「子供の半分は…それぞれ他の国語を話して、ユダヤのことばがわからなかった」(13:24)とあるとおり、それは聖書の教えを聞くことも、神に向かって祈ることもできない、信仰を捨てたと同じ意味を持つのではないでしょうか。


 この章に書かれている宗教指導者や多くのユダヤ人に対するネヘミヤの落胆は、この章に記載されていること以外にも多くあったことでしょう。そして、その落胆は彼にとって驚くほど深刻だったと思われます。ネヘミヤは改革に対する人間の力の限界と弱さを痛感したのでしょう。彼は総督という立場にあって、その権力を利用してイスラエルの再建を成し遂げようと努力するよりも、彼は必死に神の裁きと憐みとお導きを祈り求めたのでした。それがこの章の中だけでも、ネヘミヤが神の前で四度も熱心に願い求めた同じような祈り、「私の神。どうかこのことのためにわたしを覚えていてください。……」に示されていると思います。


 そしてこの章の最後に記されている句が、彼の働きを簡潔に書き表していると思います。「私はすべての異教的なものから彼らをきよめ、祭司とレビ人のそれぞれの務めの規定を定め、定まった時に行うたきぎのささげ物と、初物についての規定を定めた。」(13:30,31)



 愛する天のお父さま、今日もあなたの御心を少しでも知ることができて感謝です。新しく就任されたトランプ大統領だけでなく、現在君臨している世界のリーダーたちも、その祈りの中で、ただ神の御心は何かを覗い、またその無限のお力によってその御心が成就するよう願いつつ、その役目を成して行けるよう願います。私たちも一人一人個人として、自分の力や望みだけでなく、まず主が望んでおられることは何かを祈りの内に教えてもらい、主に導かれ、その助けを頂いてこの人生を歩むことができますようと、祈り求めたいと願います。

アーメン


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