『ヤコブと二人の妻レアとラケル、そして義理の父ラバンとの確執』
ヤコブの二人の妻(姉のレアと妹のラケル)は自分たちの女奴隷をも巻き込んで、女の幸せ(子宝に恵まれること)をかけて相争います。
神様の計画の中で、ヤコブが結婚する相手はレアであるはずでした。救い主も、その血筋から生まれています。ラケルとの結婚は、あくまでヤコブの願望を叶えた結果で、そのため二人の姉妹の間には嫉妬から来る争いがおこりました。そして子どもたちの間にもその争いが継承されていくことになります。
ヤコブは11人の息子と1人の娘を得ますが、子どもたちはレアとラケルの妻の座をめぐる争いの中で生まれました。姉のレアは子を産みましたが、ヤコブに疎まれ、妹のラケルは愛されましたが、子どもに恵まれませんでした この二人の姉妹は、自分たちの女奴隷にヤコブを入らせ、たくさんの子どもに恵まれますが、最終的には、神はラケルの胎を開き、子を与えられます。
この子がヨセフで、やがて一族をエジプトに導き、レアの子レビの子孫からモーセが起こされ、民をエジプトから約束の地に導くことになります。その約束の地で国を造ったのがレアの子ユダの子孫であるダビデであり、そのダビデからイエスキリストが生まれました。
14年間義理の父ラバンに仕えたヤコブは故郷への帰還を願いますが(25、26節)、ラバンは、神様がヤコブに与えられた祝福によって、彼もまた祝福を受けていたということを、よく理解していましたから(27節)、報酬を与えるから自分のもとに居続けるように言って、ヤコブが去ることを認めようとしませんでした(28節)。
そこで、ヤコブは、もう一度ラバンの群れを飼い守り、その中からぶちとまだらの羊、全て黒い子羊と、やぎの中のまだらのものと、ぶちのものとを移しそれを自分の報酬とすると提案します。
羊といえば白、山羊といえば濃い茶色か黒が普通です。ラバンは承知し、自分の子らにヤコブの報酬となるような羊や山羊を移してしまい(34、35節)、ヤコブは一から自分の報酬となるようなまだらやぶちの羊や山羊に黒い羊を育てなければいけなくなります(36節)。それでもラバンの策略にもひるまず、ヤコブは、この当時信じられていた、交尾の時に見た色が、家畜の毛色に影響を与えると言われた方法で、強そうな家畜には、はこやなぎと、あめんどうと、すずかけの木の生の枝の皮をはいでそれに白い筋をつくり、枝の白い所を表わし、皮をはいだ枝を、群れに向かわせておき、盛りがついた家畜にみせるようにし、弱そうな家畜には枝を見せないようにしました(37節~41節)。こうして弱いものはラバンのものとなり、強いものはヤコブのものとなったというのです(42節)。
父イサクに自分が長子エサウだと偽り、エサウの特権や祝福を奪ったヤコブ(創世記27章)さえをも神は見捨てず、大いに富み、多くの群れと、男女の奴隷、およびらくだ、ろばを持つようになりました(43節)。
祈り:わたしたち1人1人に注がれる神の深い愛を信じ、自分の願望や欲望ではなく、神様のご計画がなんであるのかを聴ける耳を持てるよう祈ります。そしてまた、あなたがとりなして下さるその時を忍耐強く待てることが出来るよう、希望を与えて下さる全能の神様感謝します、有難うございます。イエスキリスト様の御名によって祈ります。 アーメン
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