top of page
hccnichigo

2023年5月27日 創世記 10章

『一つの御ことば』


 ノアの子孫たちが世界中に広がっていく10章。ノアの息子は、セム、ハム、ヤフェテという3人。名前には人種を暗示する意味もあるようで、全人類、ということだ。

 子孫は地球上の6大陸と島々に広がり、民族や言語が多様性を帯びていることが記されている。それは神さまが1章で「生めよ。増えよ。地に満ちよ。」と命じ、9章の冒頭でも繰り返した啓示が、この10章で成就したということだ。私たち全人類は神の子、神さまの支配下にあることがよく分かる。

 だから大いなる恵みなのだけれど、実際の10章は、カタカナの名前の羅列ばかりでつまらない。人の名前と土地の名前がかぶることもあるのでややこしい。

 それでも気を取り直して読み返すと、以下のことが黙想できる。

 9章の後半で、ノアは自分で作ったぶどう酒を飲んで酔い、裸になってしまった。それを見た末息子のハムは、兄セムとヤフェテに父の醜態を告げ口した。二人は上着を脱いで、裸を見ないように後ろ向きに歩きながら、父に上着をかけてあげた。

 酔いから覚めたノアは、末息子をのろう。ハムの子孫は兄たちのしもべのしもべになれと言い放った。

 酔っ払った自分の落ち度を棚に上げて、息子をのろうのは父としてどうかとも思うが、兄二人の行動はうるわしい。愛と寛容だ。ひるがえってハムは軽率だ。権威のある人が失態をしでかすと喜んだり、足を引っ張ったり、あげつらう性癖は、ハムだけでなく、肉の私たちにもありがちだ。

 ハムの子孫であるカナン人(6節)は、やがて全民族、女性も子どもも絶滅させられてしまう(申命記2章、3章)。

 次の11章で語られるバベルの塔の建設にも、ハムの子孫であるニムロデが首謀者として絡んでいる。


 さまざまな民族と言語が生まれた10章とは対照的に、バベルの塔を建てようとした人にとって、「全地は一つの話しことば」(11:1)であったらしい。バベルの人は自分達が主人公になって世界を支配しようとした。多様性こそを良しとした神さまに逆らって、話しことばさえ強制しようとしたー。

 続きは明日のお楽しみ‥‥。


 明日はちょうどペンテコステでもある。聖霊降誕の大切な記念日だ。

「すると皆が聖霊に満たされ、御霊が語らせるままに、他国のいろいろなことばで話し始めた。」(使徒2:4)

 多様性に満ちた全人類を造られた神さまは、いろいろな言葉で自由に話せるようにしてくださった。

 一つの話しことばではなく、一つのことば=御ことばを語るために。

 あらゆる言語の人々が、イエスさまの愛を語り合えたら、世界はどれほど平和で喜ばしいことでしょう。福音は用意されています。どうかそれを表し、伝えられる者となりますように。イエスさまのお名前で感謝して祈ります。アーメン

閲覧数:74回0件のコメント

最新記事

すべて表示

2023年12月31日 申命記15章

「与えるとき物惜しみをしてはならない。このことのゆえに、あなたの神、主は、あなたのすべての働きと手のわざを祝福してくださるからである。」15:10(一部抜粋) 15章は、七年の終わりごとに負債の免除をしなければならないことについての規定が述べられている。その時に、物惜しみを...

2023年12月30日 申命記14章

この章では、食べ物の規定が書かれており興味深いと思った。申命記はイエス様が、人としてこの世に来て下さる前のことだと、心に留めておかなければならないと思う。 聖書に書かれている食べ物分類は神様からの当時の命令で、これを命じる理由が、自分の愛する子どもたち、イスラエルの民を守る...

2023年12月29日 申命記13章

預言者や夢見る者が現れ、「さあ、あなたが知らなかったほかの神々に従い、これに仕えよう」と言って私たちを誘惑しようとしますが、あなた方の神、主は、あなたがたが心を尽くし、いのちを尽くして、本当にあなたがたの神、主を愛しているかどうかをしろうとして、あなたがたを試みておられます...

Comments


bottom of page