ミカ書 7章
『震災の日』
東日本大震災のあの時、私は東京の高層ビルの最上階で撮影の仕事をしていた。エレベーターが停まり、高層ビルならではの揺れの余韻が長く続く中、暗い階段を降りながら、もう夫に会えないのではないかと不安になった。
夫はその5ヶ月前、癌の手術で食道の全てと胃の1/2を切除した。みるみる痩せて体力が落ちたので、温かいハワイで療養しようと、ノースショアに家を借りて住んでいた。
ビルの外に出ると、頭上の電線が余震でぐわんぐわんと揺れていた。
最寄りの駅に向かう途中、ビルの中のテレビが、東北への津波の襲来を伝えていた。地震と津波が、夫の癌の先にある死別を私に突きつけた。
ここまで書いて思い出した。私は去年のディボーションでも同じことを書いている。でも今年は、心を寄せたい友のことを思いながら黙想している。震災で実際に津波で家を流されたチャーチの姉妹だ。
7章1節。「ああ、なんと悲しいことだ。」とミカは失望する。でも7節で、「しかし、私は主を仰ぎ見、私の救いの神を待ち望む。私の神は私の言うことを聞いてくださる。」と、主により頼む。” ああ ”と感嘆詞で嘆き、” しかし ”と強い接続詞で神さまを見上げる。すると希望が確信できる。
イエスさまは答えてくださる。
「ですから、あなたがたに言います。あなたがたが祈り求めるものは何でも、すでに得たと信じなさい。そうすれば、そのとおりになります。」(マルコ11:24)
恵みの先取りの祈りだ。
被災した友も、夫を失った私も絶望を経験した。だけどそのおかげでイエスさまに出逢い、キリスト者になることができた。
「神を愛する人たち、すなわち、神のご計画にしたがって召された人たちのためには、すべてのことがともに働いて益となることを、私たちは知っています。」(ローマ8:28)
イエスさまのお名前で感謝して祈ります。アーメン
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