エレミア書28章
『偽者と本物』
すでにロスで亡くなった義母は形見に3人の娘たちに自分の指輪から思い出のダイヤを分け与えてくださった。妻も頂き、彼女の姉たちはすでにそのダイヤを使って自分用に指輪を作っていたので妻にも指輪を作ったらと言ったのだが、ハワイで知らない宝石商に持ち込みたくないという。理由を聞くと悪い宝石商がいて預かったダイヤを粗悪なダイヤに替えてしまったりするが、鑑定書付きのダイヤでは無いので見分けがつかないという。偽物にすり替えられても本物かどうか自分では見分けがつかないので信頼できる宝石商を見つけるまで待つというのだ。
この28章にあるのはユダヤの民が区別がつかないほど本物の預言エレミアのことばと偽者の預言者ハナンヤの対決です。南王国で結果的に最後の王となったゼデキヤ王は、自分の兄弟エホヤキン王がバビロンに反したと民と王を捕えてバビロンに移されて、その結果ユダの王となりました、やがてゼデヤキ王も治世11年後に、バビロンに反したとしてネブカドネツァル王自ら兵を率いてエルサレム(紀元前587年)を焼き払われる運命となります。
このゼデキア王の治世4年目の出来事が28章にあり、偽預言者ハナンヤが民と王に主のことばと偽って、2年のうちにバビロンに連れていかれた民と神殿の器をエルサレムに戻すと預言した話、結果としてこの偽預言者に対してエレミアが今年、あなたは死ぬといった通り偽預言者ハナンヤは主への反逆として亡くなります。偽者と本物の闘いです。
主イエスのことば、マルコ13章22〜23節「偽キリストたち、偽預言者たちが現れて、できれば選ばれた者たちを惑わそうと、しるしや不思議を行います。あなたがたは、気をつけていなさい。わたしは、すべてのことを前もって話しました。」
続いてヨハネの手紙 第一4章1節「愛する者たち、霊をすべて信じてはいけません。偽預言者がたくさん世に出て来たので、その霊が神からのものかどうか、吟味しなさい。」
本物のクリスチャンとは? ギリシャ語「ステグマ」のもともとの意味は「刺す」と言う言葉ですが、聖書にはただ一回だけガラテヤ書6章17節で使われています。「これからは、だれも私(パウロ)を煩わせないようにしてください。私は、この身にイエスの焼き印(ステグマ)を帯びているのですから。」
もともとは奴隷が主人の名前を入れ墨させられたように、もしくは兵卒がその大将の名を自分の身に彫ったようにパウロは自分は主イエスの奴隷だと言ったのです。ところが黙示録13章には別の刻印が出てきます、こちらの方は悪魔である龍がこの世に送り込んだ獣が聖徒たちを打ち破り、あらゆる部族、民族を支配する時がきて、皆がこの獣を拝むようになるとあります。反キリストが3年半の間、この世を牛耳ります。この獣はすべての者に右の手、あるいは額に刻印を受けさせ、刻印を持っている者以外は、だれも物を売り買いできないようにしたとあります。終わりの日には、キリストの焼き印を受けるか、偽物の獣の刻印を受けるかの選択になると預言されています。しかし偽預言者も奇跡を行い、あたかもキリストの再臨のように振る舞いますので、クリスチャンであってもこのお方がキリストであると騙されてしまうのです。
ガラス製の偽ダイヤと本物を見分けるにはどうしたら良いのでしょうか? 硬さも違うし恐らく光沢も異なることでしょう。ガラスを傷つけられる本物、その光沢に慣れ親しんでいれば、偽物はすぐに判ると言います。私たちは本物と偽物を見分けられるでしょうか? 主イエスに慣れ親しんでいてこそ偽物が判る、私たちに果たしてその自信があるでしょうか?
祈り
これからの世には、奇跡を行う偽預言者やキリストの生まれ変わりだと称する者も出てきて大混乱する時代となってゆきます。どうか霊的に弱い私たちです、未だ幼い子ども達もおります。すべての者が聖書を通じて主イエスと親しむことによって偽物は偽物と見分けられる力を、聖霊の導きで見分けられますように。 アーメン
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