箴言 4章
ソロモンが父ダビデに代わって王とされた時、神は、夜の夢のうちにソロモンに現れ「あなたに何を与えようか。願え。」と仰せられた。ソロモンが願ったものは、神が選ばれた民を統治するための知恵だった。
ソロモンの願いを聞いた神は、次のように仰せられた。
「あなたがこのことを願い、自分のために長寿を願わず、自分のために富を願わず、あなたの敵のいのちさえ願わず、むしろ、自分のために正しい訴えを聞き分ける判断力を願ったので、見よ、わたしはあなたが言ったとおりにする。見よ。わたしはあなたに、知恵と判断の心を与える。あなたより前に、あなたのような者はなく、あなたの後に、あなたのような者は起こらない。」(1列王記3章11〜12節)
ソロモンは、神の計画の中に置かれている自分の立場をわきまえていた。自分のような小さい者が国を治めるためには、御心に従って善悪を判断し、聞き分ける心が必要だと自覚していた。
もし私がソロモンの立場だったら、神ではなく、自分の心を満足させるための願いに偏るに違いない。こうしてください、ああしてください、と自己中心的な願望に。
神は、ソロモンの願い通り、知恵と判断の心をお与えになった。人は、自分の力で知恵を得ることはできない。知恵は神から与えられるものなのだ。
6節「知恵を捨てるな。これがあなたを守る。これを愛せ。これがあなたを保つ。」
13節「訓戒を握りしめて、手放すな。それを保て。それはあなたのいのちだから。」
知恵を捨てる者は、悪の道に引きずりこまれ、悪循環に陥り、つまずく。
つまずいた者は、一挙に挽回できる魔法の杖を求める。でも、そんな物は無い。
19節「悪しき者の道は暗闇のよう。彼らは何につまずくかを知らない。」
私は自分の人生を振り返ったとき、ものすごく惨めな気分になったことがある。取り返しのつかない数多くの失敗を繰り返してきた自分がダメ人間に思えて、自暴自棄になった。
憂うつな気持ちを晴らそうとして、毎晩のように浴びるほどお酒を飲んだ。苦悩から気を紛らすために、趣味に没頭したり新しいことを始めてみたりしたけれども、全く効果はなく、自己嫌悪感は増すばかりだった。
暴飲暴食を繰り返し、最後は薬に頼らなければ生活できないほどにまで、堕ちてしまった。
私が暗闇の中でつまずいたまま、喜びを見出せなかった原因は、今ならわかる。
私が望んだことの動機が全部「自分のため」だったからだ。
箴言は、神の前に無知である私たちは、神のご計画の中に用いられる小さな存在であることを、表現をいろいろ変えながら繰り返し伝えてくれる書物だ。31章あるので、毎日1章ずつ読み進めると、ちょうど1ヶ月で通読できるのも嬉しい。
日常生活にはびこる悪を避けて通るため、箴言のことばを盾に身を守りたい。
27節「右にも左にもそれてはならない。あなたの足を悪から遠ざけよ。」
祈り:
愛する天のお父様。知恵は、自分で得るものではなく、神様から与えられるものだと気づかされました。感謝します。自我意識の強い私を悔い改めます。赦してください。しょっちゅう悪の道に入ってつまずく私ですが、その都度あなたに立ち返ることを思い出させてください。神様の知恵によって私を正しい道に導いてください。主イエス・キリストの御名によってお祈りします。アーメン
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