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2022年12月19日 ディボーション

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ローマ人への手紙13章 

 

『愛は律法の要求を満たす』 アイゾン直子

 

 幼子イエスを殺そうとしたヘロデ大王始め、その息子ヘロデ王の時代には、バプテスマのヨハネが殺されるなど、ローマ皇帝時代は、権威によって、人の運命が左右される時代でした。パウロがローマ人へ手紙を書いた時代の皇帝はネロという人だそうで、彼も暴君で有名でした。自分の母親や、妻を自分の都合で殺した人です。

 

 そのような、明日の命の保証がない状況に生きている人たちにとって、権威に従うことは非常に大切なことであったと思います。しかし、キリストを信じた信者の中には、神さえ信じていれば国家に従う必要はない、と考えた人がいたのかもしれません。パウロは、「人は皆、上に立つ権威に従うべきです。」(1抜粋)と、支配者への従順を教えました。

 

 権威と聞くと、何か支配的なイメージを感じることがありますが、それは権威を乱用する人がいるからだと思います。社会でも、職場でも、学校でも、家庭でも、また教会でも、権威を委ねられた人が、それを自分の都合のいいように利用するなら、従うことは出来ませんし、従ってはいけないことと、聖書は教えています。

 

 たとえば、エジプトの王が、イスラエル人の人口増加を止めるため、生まれた子どもが男ならすべて殺せと命令しましたが、イスラエル人の助産婦たちは従いませんでした(出エジプト1:15‐16)。

 使徒ペテロもまた、イエスの福音を宣べ伝えることを、宗教的指導者たちによって禁止されますが、その命令には従いませんでした(使徒4:1‐19)。

 

 上に立つ権威に従うことは大切ですが、やみくもに従順するなら、神の計画を阻止しようと活動しているサタンに加担することになり兼ねない、ということを聖書は教えています。ここに、みことばに日々接することの大切さがあると思います。

 

 先日ですが、同性婚の権利を擁護する法案がバイデン大統領によって署名され、成立した、という記事を読みました。これによって、同性同士の結婚はさらに守られることになるようです。同性愛者の人権を守るための活動は非常に活発です。アメリカ国内のテレビ番組やコマーシャルでも、同性愛者の人たちが多く登場するようになりました。ディズニーの番組でさえ、同性愛を認める内容のものが存在するようになりました。

 

 聖書は、同性愛の罪を厳しく糾弾しています(レビ18:22、ロマ1:26‐27)。ただし、そのことをさばくのは神であって、私たち人間ではないことを知っておく必要があります。そうでないと、クリスチャンによる同性愛者差別が起こってしまいます。

 

 神は同性愛を嫌われますが、同性愛者は愛しておられると思います。彼ら自身もまた、罪人です。悔い改めるなら、赦されるのです。クリスチャンである者ができることは、彼らのために祈り続けて行くことなのではと思います。

 

 愛は律法の要求をすべて満たすとパウロは語ります(8‐10)。同性婚を合法とする考えに従うことはできませんが、その決断が間違っていることに気づくことができるようにと、祈ることはできます。また、性的マイノリティ(LBGTQ)と呼ばれる方々が、神のみことばに出会い、悔い改めに導かれるよう、祈ることもできます。

 

「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。」(ヨハネ3:16)

 

 神の愛は、すべての人に注がれています。性的マイノリティと呼ばれる方々の上にも、神の愛は注がれていますし、また、その活動を支援している方々の上にも注がれています。彼らが、悔い改めに導かれますように。また、悔い改めを求めて、教会に来られることがあるなら、喜んでお迎えすることが出来ますようにと祈ります。

 

祈り:愛する天のお父さま。今起こっているすべてのことの背後にも、主よ、あなたはおられ、支配してくださっていますことを、ありがとうございます。あなたが立てられた権威に従います。どうか、互いに愛し合うことによる解決へと導かれますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。

 
 
 

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