使徒の働き23章
この23章では、捕縛されたパウロがユダヤの最高法院の場で尋問されている様子が記されている。その中で、パウロはパリサイ派とサドカイ派の反目を利用し、あえて議場を混乱させるかのような手段に出る。この場面のパウロの行動は、とてもしたたかに見える。
そんなパウロに、主が直接現れて語られた。
「その夜、主がパウロのそばに立って、『勇気を出しなさい。あなたは、エルサレムでわたしのことを証ししたように、ローマでも証しをしなければならない』と言われた。」(23:11)
その直後、ユダヤ人40人が、パウロ殺害の意に燃えて誓いを立てる。このパウロ暗殺計画は事前に察知され、パウロは難を逃れる。そしてこの出来事が、これからパウロがローマに行くことにつながっていくのだ。
パウロのしたたかな行動、パウロ暗殺計画、カイサリアへの脱出、一つ一つの出来事だけを見ると分からないが、先の主のことばを中心に、点と点をつなぎ合わせると、確かに主の御心が成っていくことが分かる。
聖霊は、人間の思惑、計画、さらには罪や失敗であっても、それらすべてを益に変えてくださる(ローマ8:28)。ただし、その「益」とは、神のご計画が成るということだ。
パウロにとっても、一体これからどうなっていくのか、さすがに不安になったのかもしれない。だからこそ「勇気を出しなさい」と主が語ってくださったのだ。目の前には、いろいろな出来事が起こってくる。しかし、神の計画の確かさ、神の真実さを、神ご自身が示してくださるのだ。
パウロは、このことばで勇気100倍。当時の世界の中心、ローマで主を証しすることが出来るという約束に、心が燃えたのだと思う。
私も世界の中心で、神の愛を叫びたい。
天の父なる神さま。
あなたの計画の確かさ、あなたの真実を感謝します。私たちは、目の前の見える出来事に影響される者たちです。しかし、あなたは、絶えず私たちを御言葉をもって励ましてくださることを感謝します。そして、あなたの御心は、必ず成ることを信じます。
主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン
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