第五巻詩篇 138篇
『神に感謝をささげる』
「心を尽くして 私はあなたに感謝をささげます。」で始まる138編は、ダビデがいかに神の人であったかを感じさせる詩篇である。
ダビデは、神が成されたすべてのみわざを忘れず、すべてに感謝を忘れない。彼の呼びかけに神が答え、彼を強くされたこと、また彼が敵から命を狙われた時も、神の右の手は彼を守られた。
「主は私のためにすべてを成し遂げてくださいます。」(8)とダビデは歌う。
この言葉は、神に愛されていることを信じて疑わない人にしか、言えない言葉である。ダビデは、神を愛し、また神の愛をあますことなく受けた人である。神が愛する人は、神が必ず守られるのである。
私も、神に愛されている一人である。神を知らないで生きていた私を導き、イエスさまに出会わせてくださった。私がそれまで犯してきた様々な罪、私自身では到底許すことのできない事柄を、神はひとり子であるイエスさまの清い血の捧げ物を受け取り、それで私に義の衣を着せてくださった(イザヤ1:10)。今や私も新しくされ、聖書の中に名を連ねる方々に倣って、神のご用のために働く者として生きる喜びを授かったのである。
「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべてのことにおいて感謝しなさい」(1テサロニケ5:16−18)
日々の生活の中には、喜べないこと、感謝できないような不幸や悲しい出来事に出会うことがある。逆境の時、人は感謝の心を失ってしまう。しかしそんな時でも、私たちは神から愛されていること、しかも、尊い存在であるという事実は永遠に変わらないことを信じているなら、嘆くより、感謝することを選び取ることができる。また、何が起ころうとも、すべては益に変えられるという確信を持つことができる。
「すべてのものが神から発し、神によって成り、神に至るのです。この神に、栄光がとこしえにありますように。アーメン。」(ロマ11:36)
祈り:天のお父様、私の心に感謝の心を与えてくださり、ありがとうございます。あなたに在って、すべてに感謝することは、希望を生み出します。どうか、このことを、あなたをまだ知らない方々にお伝えする機会が与えられますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
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