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2021年7月30日 ディボーション

ヨブ記 37章


 私は登山が好きで、若い頃はよく、北アルプスの山々に登った。山頂からの雄大な眺めは、人間がいかにちっぽけで、物理的にも精神的にも弱くて脆い存在であるかを教えてくれる。大自然の中に身を置くと、天地を創造された神様の偉大さと圧倒的な存在力に、畏れを抱かずにはいられない。


 どれほど科学が進歩しても、人間にはお天気ひとつ変えられない。雷鳴、大雪、台風や熱波、予測はできても止められない。この章でエリフは、神の意志によって引き起こされる自然現象を前に、ただ傾聴し、深く思考し、沈黙せよと述べている。「ヨブよ、これに耳を傾けよ。神の奇しいみわざを、立ち止まって考えよ。」(14節)「人がことばを発すれば、その人は必ず滅ぼされる。」(20節)


 神は、自然界・人間界で様々な現象を起こされる。しかし、神のなさることの意味を知りたがったり、知って意見を述べようとすることは誤りである。アダムとエバが、神のようになって善悪を知る者となることを望んだ時から、すべての人間関係の崩壊が始まった(創世記3章)。

 ヨブと3人の友人たちも同じだ。友人たちは「ヨブが罪を犯しているから苦難がふりかかっている」と言ってヨブを裁いた。ヨブは「自分は潔白で善良な人間だ」と反論し、両者とも自分の義を主張した。その中でエリフは、自己中心の的外れな生き方ではなく、神を恐れ、神中心の生き方へ方向転換しなければならないと語っている。


 「今、光は見ることができない。それは雨雲の中に輝いている。」(21節)

 曇りや雨の日には太陽が見えない。けれども、雨雲の上には常に太陽が輝いている。夜空に瞬く星々も、昼間には見えないが、じつは24時間休みなく輝いている。

 地上からは、見える時間帯と見えない時間帯があるが、地球の外に飛び出してみると、太陽も月も星も、いつもそこにあるはず。飛行機に乗って雲の上を飛んでいる時、窓の外に見える光景はまるで別世界だ。雲の下は嵐でも、雲の上はやさしい光に満ちあふれている。


 試練や困難に向かう時、感情に支配されたり、断片的でちっぽけな知識を頼りに判断してはならない。高い場所から全体を見渡すように、俯瞰的な視点をもち、神様のなさることはすべて意義があり、世界の恵みにつながるのだと信じる者でありたい。


祈り:

 神様。あなたが創造された地に今日も生かされていることに感謝します。私がどのような試練に置かれても、決して心をかたくなにすることなく、神様の声に耳を傾け、主に喜ばれる選択ができるよう導いて下さい。神の義が守られ、恵みと平安が豊かにありますように。主イエス・キリストの御名によってお祈りします。アーメン。

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