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2023年3月20日

2023年3月20日 ディボーション

エペソ人への手紙 3章 

『キリストのうちにあるということ』 アイゾン直子

 イエスから直接示された異邦人伝道の使命(使徒26:17‐18)は、父なる神のみ旨をパウロに明らかにしました。彼はこのことについて、前の時代には知らされていなかったが、今は御霊によって、使徒たちや預言者たちに啓示されたもの、奥義である、と説明しています(5節要約)。旧約時代には明らかにされていなかった異邦人の救いが、キリストの十字架のあがないによって整い、パウロに示され、実現したのです。

 パウロは3章で奥義について語ります。「それは、福音により、キリスト・イエスにあって、異邦人も、共同の相続人となり、ともに同じからだに連なって、ともに約束にあずかる者になるということです」(6節)。

 パリサイ派の律法主義者であったパウロにとって、この真理は正に、目からウロコであったと思います。更にそれら奥義について主が直接彼に明かされたこと、またそのことを実現させるために、自分のようなすべての聖徒たちのうちで最も小さな者を召されたという事実は、この上ない喜びであり、誇りであったと思います。

 私たちが愛する神さまというお方は、本当に不思議なお方だと思います。パウロはキリスト者を迫害していた人です。主のご用に用いられる器とは到底考えられない立場にいた人です。なのに、神は彼を選ばれました。

 私たちも、「まさか自分が?」、と思うような奉仕に携わっている現実を見る時、神の選びを感じずにはいられないと思います。私自身、聖書を読むのが苦手で、聖書を買いはするものの、読んではいませんでした。そのような私が、ある日聖書の学びに目覚め、今ではバイブルクラスを担当する者とさせていただきました。これは、神が私を選ばれたということなのだと思います。そしてそれは、私のような者の内にも、神は住んでおられた、ということの証しなのだと思います。

 パウロの伝道旅行は三回に渡ったと言います。第一次はシリアにあるアンテオケ、第二次は小アジアからヨーロッパ、そして第三次は、世界の七不思議と呼ばれるアルテミス神殿があったエペソです。エペソでの伝道は、約三年と言われていて、ここでの伝道が最も大きな成果を挙げたと言います。黙示録に登場します七つの教会は、この時に設立されたそうです(ハーベストタイム参照)。

 パウロは、これらエペソにいる信者たちを「家族」と呼びました。この家族は、天と地にあるすべての家族、つまり天上で主に仕えている天使たちなども含めた家族を指しています。この家族は、御父を元とする存在です(14節)。その家族に対して、彼は祈りを捧げています。この祈りは、現代を生きる私たちのためにも、祈ってくださった祈りであると思います。この祈りに、私も心を合わせたいと思います。

 祈り:愛する天のお父さま。どうか御父が、その栄光の豊かさにしたがって、内なる人に働く御霊により、力をもって私たちを強めてくださいますように。信仰によって、私たちの心のうちにキリストを住まわせてくださいますように。そして、愛に根ざし、愛に基礎を置いている私たちが、すべての聖徒たちとともに、その広さ、長さ、高さ、深さがどれほどであるかを理解する力を持つようになりますように。人知をはるかに超えたキリストの愛を知ることができますように。神の満ちあふれる豊かさにまで、私たちが満たされますように。どうか、私たちのうちに働く御力によって、私たちが願うところ、思うところのすべてをはるかに超えて行うことのできる方に、教会において、またキリスト・イエスにあって、栄光が、世々限りなく、とこしえまでもありますように。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン


 

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