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2023年2月18日

2023年2月18日 ディボーション

ヨエル書3章

『主に立ち返れ。』

 ヨエル書は、神さまの創造の業と支配と、「主の日」の計画と成就が、劇的な展開で描かれている。それがわずか73節の短い文章に圧縮されているから、一字一句のことばの意味が深い。1章から3章までを一気に読むと、神さまがシオンをいかに愛しているのか、こんな私でもビシビシ感じることができる。

 1章ではいなごの大群がイスラエル全土を食い尽くす。いなごは農作物も雑草も、植物由来の紙や綿織物まで食べ尽くすから、イスラエルの民は食糧が得られずに飢餓に陥る。

 現代でもいなご被害は厄介な災害だ。2020年から東アフリカ全域で、いなごの大量襲来が起きた。産卵と羽化を繰り返して増え続けるから、被害は2年以上も長期化した。その間、農業や酪農の打撃はもとより、飛行機も飛べない事態に。ソマリア政府は非常事態宣言を出したほどだった。

 ヨエル書はそんなふうに字義通り、イスラエルの民の患難を理解することができる。

 3章の最後で「主はシオンに住む。」と結ばれた御ことばを聞いて、いなごに痛めつけられたイスラエルの人々は、どれだけ慰められ励まされたことだろう。

 また同時に、罪(ハマルティア、的外れ)に対する比喩的な理解もできる。

 ヨエル書では偶像崇拝など、具体的な罪は一つも挙げられてはいないけれど、原罪と日々の肉の生活の罪が迫ってくる。

 そして「主の日」、終末的な預言も含まれていてとても重層的だ。

 私が今回黙想していて、一番刺さったのは「主に立ち返れ。」(2:13抜粋)だった。

” 罪(ハマルティア)=的外れ ” なことをしてしまった時、私は習慣的に「神さまごめんなさい、悔い改めます」と祈る。でも自分ひとりの力で悔い改めはできないのだ。まず、「主に立ち返ること」、的外れからのリターン。

「主は情け深く、あわれみ深い。怒るのに遅く、恵み豊かで、わざわいを思い直してくださる。」(2:13抜粋)お方だ。

 神さま、「主に立ち返れ。」と明確な方向を示してくださってありがとうございます。まず神さまの御もとに立ち返り、主を見上げて告白します。その時はどうぞ悔い改めを助けてください。導いてください。イエスさまのお名前で祈ります。アーメン

追記:ヨエル書、新改訳2017版の聖書は3章ですが、別の聖書は4章に分割しているものもあり、節数も異なりました。

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