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2020年12月5日

2020年12月5日ディボーション

Ⅱサムエル記 20章

『名武将ヨアブに平和を叫んだ女!』

●語られたこと

Ⅱサムエル記の中でずっと、通奏低音のように登場し続けた名武将ヨアブ。ヨアブはエッサイの姉妹ツェルヤから生まれているので、ダビデにとっては甥っ子にあたる。(Ⅰ歴代誌1:16)

 ダビデ軍団の長を務めていたヨアブは、サウルの遺児イシュ・ボシェテ軍と戦う。そしてイシュ・ボシェテ軍のアブネル将軍からの取引に応じ、怜悧な柔軟性をも垣間見せる(Ⅱサム2:12~32)。Ⅱサム11・12章では輝かしい戦歴をおさめ、のちにエルサレム攻略でも一番乗りを果たす。

 日本の戦国武将なら、さながら上杉謙信、鬼滅の刃なら冨岡義勇といったところかな。上杉謙信も冨岡義勇も、無欲で堅実に任務を遂行していくタイプ。

 ヨアブも手柄を立てて昇進したいなぞとは望まず、それどころかダビデに苦言を呈するほど実直な人物だった(Ⅱサム3章)。ダビデは案の定、怒ってヨアブを左遷してしまった。ダビデとヨアブの関係はなかなか複雑だ。

 この20章では、“よこしまな者シェバ”という男が、ダビデを非難するフェイクニュースを吹き鳴らしたので、ダビデの命により、ヨアブはシェバ退治に進軍する。

 アベルの町に逃げ込んだシェバを包囲し、城壁を崩してシェバのいる町ごと壊滅させようという作戦だった。すると一人の”知恵のある女”が叫んだ。

20:18~19「昔、人々は『アベルで尋ねよ』と言って、事を決めました。私はイスラエルのうちで平和な、忠実な者の一人です。あなたは、イスラエルの母である町を滅ぼそうとしておられます。あなたはなぜ、主のゆずりの地を、呑み尽くそうとなさるのですか。」

 殺されてもおかしくない、命がけの女の叫びだ。ヨアブは、この町がイスラエルの諸部族の間で大切な町だと気がついたのだろう。目的はシェバを捕える事だけだと告げ、知恵ある女と取引をして、アベルの住民はシェバの首をはねて、ヨアブに投げ渡した。アベルの町と民は守られた。

 そう、女は戦争が嫌い。主にあって、平和のために立ち上がれる! そして主にあって実直で柔軟なヨアブだからこそ、女の叫びに耳を傾けることができた。

 ツイッターでつぶやくくらいでは、平和は実現しないのだ。
 

●祈り

 神さま、聖書の中であれ、戦国ものは嫌いです。ヨアブだって好きで殺し合いをしているわけではないだろうけど、いつの時代も戦争反対です。

 でも知恵ある女のように、からだを張って平和を叫ぶこともできないビビりです。

 私の心の中には争いや攻撃がさざ波のように起こります。貸し農園で育てている野菜が盗られただけで、カッとします。荷物の配達が遅れていることにイライラします。テレビのニュースにダメ出ししたりします。

 神さまどうか、和解と平安を深呼吸させてください。悪に負けず、善をもって悪に勝てますよう、私に信仰の力を与えてください。

 イエスさまのお名前で感謝して祈ります。アーメン

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